SESSION 05

生成AI資格ガイド

生成AIを業務で活用していく上で、リテラシーを体系的に証明できる資格をご紹介します。まずは「生成AIパスポート」の取得がおすすめです。その先のキャリア方向に合った資格も確認しましょう。

12:20 - 13:00(40分)
座学
INTRODUCTION / 10 MIN
まずは「生成AIパスポート」から

本日の研修で体験した通り、生成AIは「使い方を知っている人」と「知らない人」の間で成果に大きな差が出ます。その「使い方を知っている」ことを客観的に証明する手段が資格です。

生成AI関連の資格は数多くありますが、最初の一歩としておすすめしたいのが「生成AIパスポート」です。

生成AIパスポートとは

一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)が実施する、生成AIに関するリテラシーを問う検定試験です。AIを日常業務に活かすための最初の一歩として位置づけられています。

項目内容
出題範囲AIの基礎知識、生成AIの仕組み、プロンプト設計の基本、倫理・法的リスク、ビジネス活用
試験形式オンライン / 多肢選択式 / 60問 / 60分
難易度初級(IT未経験者でも合格可能)
受験費用11,000円(税込)
合格基準正答率70%以上
本日の研修内容が直結します

今日体験した「プロンプト設計」「AI駆動開発」「APIの仕組み」は、生成AIパスポートの出題範囲と重なる部分が多くあります。研修の知識が新鮮なうちに受験していただくと、効率よく合格を目指せます。資格の取得を強制するものではございませんが、ぜひご検討ください。

生成AIパスポートを取得済みの方、あるいは取得後に「次は何を目指すか」を考えたい方のために、7つの方向性と15の資格を俯瞰してご紹介します。

7 DIRECTIONS / 20 MIN
7つの方向性と15の資格
A
AI活用リテラシー ── AIの全体像を広く押さえたい人向け

生成AIパスポートと最も地続きの領域です。G検定は「AIの全体像を体系的に語れるようになる」資格で、ビジネス職や管理職の方に向いています。

#資格名主催概要難易度費用
1G検定JDLAディープラーニングを事業に活かす知識。累計受験者13万人超中級13,200円
2全統AI全統AI実行委生成AIのビジネス活用力を測る全国統一試験初~中無料~低額
3AI検定サーティファイAI基礎知識~ビジネス活用。50分30問リモートWebテスト初級4,400円
4ITパスポートIPAIT全般の国家試験。2021年からAI分野を大幅強化初級7,500円
B
プロンプト・実務活用 ── 日々のAI活用スキルを証明したい人向け

生成AIパスポートの知識を「実務で使える形」に昇華する方向です。本日の研修で体験したプロンプト設計のスキルを、資格として証明できます。

#資格名主催概要難易度費用
5PEP検定プロンプトエンジニア協会プロンプト設計の体系的知識と実践スキルを認定中級11,000円
6JDLA Generative AI TestJDLA生成AIの理解度を測る20分ミニテスト。G検定への足がかり初級2,200円
C
データサイエンス ── データ分析の素養を固めたい人向け

AIが出す数値の妥当性をご自身で判断できるようになる方向です。統計検定2級はAI関連資格の中でも数理的な強度が頭一つ抜けており、データを扱う部門の方には特に有効です。

#資格名主催概要難易度費用
7DS検定データサイエンティスト協会ビジネス力・DS力・DE力の3軸。リテラシーレベルだが骨太中級10,000円
8統計検定2級統計質保証推進協会大学基礎レベルの統計学。仮説検定・回帰分析・確率分布中級7,000円
D
AI開発エンジニアリング ── AIを「作る側」に回りたい人向け

エンジニア職やR&D部門の方が対象です。E資格は認定プログラム修了が必須のため学習コストは高くなりますが、AI開発人材としての市場価値は大きく上がります。

#資格名主催概要難易度費用
9E資格JDLADL理論の理解と実装能力を認定。認定プログラム修了が受験要件上級33,000円
10AI実装検定 A級AI実装検定実行委NN基礎構造の理解とPython実装力。E資格の手前のステップ中級14,850円
E
クラウドAI ── 自社のAI基盤構築に関わる人向け

自社でAWS/Azureを使っている場合、そのまま業務に直結します。どちらもFundamentalsレベルですので、開発経験がなくても合格圏に入ることができます。グローバルで通用する認定です。

#資格名主催概要難易度費用
11AWS Certified AI PractitionerAWS2024年新設。AI・ML・生成AIの基本とAWSサービス活用初~中16,500円
12Azure AI Fundamentals (AI-900)MicrosoftAzure上のAI・MLサービス基礎。無料バウチャーの機会あり初級13,200円
F
セキュリティ・ガバナンス ── AI活用の「守り」を固めたい人向け

生成AIを業務で使う以上、情報漏えいや不正利用のリスクは避けて通れません。AI活用を推進する立場の方が「守り」の基盤を持つ意味は大きいと考えます。

Security Tips ── AI活用における「守り」の優先度

本日の研修で体験した通り、AIで便利なツールを短時間で作れるようになりました。一方で、作ったツールが社外秘データを外部APIに送信していたり、アクセス制御が甘い状態で社内展開されたりすれば、情報漏えいの原因になります。AI活用の「攻め」と「守り」は両輪です。ツールを作る側にセキュリティの素養があれば、IT部門との連携もスムーズに進みます。

#資格名主催概要難易度費用
13情報セキュリティマネジメント試験IPAユーザー企業の情報管理担当者向け国家試験。CBT通年受験可中級7,500円
G
プログラミング・開発 ── AI時代の開発スキルを武器にしたい人向け

本日の研修ではClaude Codeを使ってアプリを開発しました。コードを読み書きするスキルを正式に証明したい方向けの資格です。GitHub Copilot認定は2024年に新設された資格で、AIを開発ワークフローに組み込むスキルの証明として注目されています。

#資格名主催概要難易度費用
14Python 3 エンジニア認定試験Pythonエンジニア育成推進協会Python文法・ライブラリ知識を3段階で認定初~中各11,000円
15GitHub認定資格GitHub, Inc.Foundations / Actions / Security / Admin / Copilotの5種初~中各$99
PROPOSAL / 5 MIN
「次の一手」3パターン

キャリア志向に合わせて、生成AIパスポートの次に目指す資格を3パターンでご案内します。

PATTERN 01

横に広げる

まずG検定 or ITパスポートで周辺知識を固める
次に情報セキュリティマネジメント試験でガバナンス面をカバー
非エンジニア・管理職の方におすすめです。「AIを推進する側」としての信頼性を組織内で確立できます。
PATTERN 02

縦に深める

まずDS検定 or 統計検定2級で数理基盤を作る
次にG検定 → E資格と段階的に進む
技術職・データ分析職の方におすすめです。「使う」から「評価・設計できる」レベルへステップアップできます。
PATTERN 03

実務に直結

まずPEP検定 or Generative AI Testで生成AI活用力を証明
次にAWS AI Practitioner or Azure AI-900で自社クラウド環境のAI活用を学ぶ
全職種の方におすすめです。「今の仕事」で使えるスキルを最短距離で証明できます。
まずは生成AIパスポートから

どのパターンを選ぶにしても、生成AIパスポートが出発点です。本日の研修内容と出題範囲が重なっているため、記憶が新しいうちの受験が効率的です。各資格の公式サイトURLは次のセクションにまとめています。

REFERENCE
資格公式サイト一覧
#資格名公式サイト
0生成AIパスポートguga.or.jp/outline
1G検定jdla.org/certificate/general
2全統AIzentou.ai
3AI検定(サーティファイ)sikaku.gr.jp/ai
4ITパスポートjitec.ipa.go.jp
5PEP検定prompt.or.jp/pep
6JDLA Generative AI Testjdla.org/certificate/generativeai
7DS検定datascientist.or.jp
8統計検定2級toukei-kentei.jp
9E資格jdla.org/certificate/engineer
10AI実装検定 A級kentei.ai
11AWS Certified AI Practitioneraws.amazon.com/certification
12Azure AI Fundamentalslearn.microsoft.com
13情報セキュリティマネジメント試験ipa.go.jp/shiken
14Python 3 エンジニア認定試験odyssey-com.co.jp
15GitHub認定資格resources.github.com
TIPS
作成したアプリを社内で共有・公開するには
ご注意

ここでご紹介する内容は、あくまで一般的な情報です。そのまま手順通りに実施すれば社内公開できる、という趣旨ではありません。実際の導入にあたっては、社内のIT部門やセキュリティポリシーとの調整が必要になります。「こういう選択肢がある」という見取り図としてお読みください。

研修で作成したアプリは、現時点では自分のPCだけで動いています。これを同僚にも使ってもらうには、大きく3つの段階があります。

STEP 1

ローカル実行のまま見せる

方法自分のPCでサーバーを起動し、画面共有やスクリーンショットで共有する
利点追加の準備が不要。今日の研修内だけでも実現できる
まず動いているものを見せたい、フィードバックをもらいたいという段階に適しています。
STEP 2

社内ネットワークで共有する

方法社内サーバーやイントラネット上にアプリを配置する
社内のWindows ServerにNode.jsをインストールして常時起動する、Docker化して社内環境にデプロイする、など
チーム内で日常的に使いたい段階。IT部門との連携が必要になります。
STEP 3

クラウドで公開する

方法AWS、Azure、Vercel等のクラウドサービスにデプロイする
検討事項認証・アクセス制限、APIキー管理、利用コスト、データの保管場所に関するポリシー確認
部門横断や外部パートナーとの共有を想定する場合。セキュリティ審査を含む正式なプロセスを経る形が一般的です。
共有時に気をつけたいこと
まずはSTEP 1から

今日の研修で作ったアプリは、まずは画面共有で同僚に見せるところから始めてみてください。「AI駆動開発でこんなものが作れる」と伝えるだけでも、チーム内のAI活用への関心を高めるきっかけになります。本格的な社内展開を検討する際は、IT部門と相談しながら進めていただければと思います。

COMPREHENSION CHECK
理解度チェック
Q1. 非エンジニアが生成AIパスポートの次に目指すべき推奨パターンは
A E資格 → AI実装検定A級E資格は認定プログラム修了が必須の上級資格で、AI開発エンジニア向けです。非エンジニアには敷居が高すぎます。
B G検定 or ITパスポート → 情報セキュリティマネジメント試験正解です。パターン01「横に広げる」に該当します。G検定やITパスポートで周辺知識を固め、情報セキュリティマネジメント試験でガバナンス面をカバーする流れが、AI推進者としての信頼性確立に直結します。
C Python 3 エンジニア認定試験 → GitHub認定資格プログラミング・開発方向の資格であり、コードを書く人向けです。非エンジニア向けではありません。
D 統計検定2級 → DS検定データサイエンス方向の資格で、数理基盤を固める技術職向けのルートです。非エンジニアの最短ルートではありません。
Q2. G検定の説明として正しいものはどれか
A AIの実装能力を認定するプログラミング試験それはE資格の説明です。G検定はプログラミングではなく、ディープラーニングを事業に活かすための知識を問う試験です。
B ディープラーニングを事業に活かす知識を問うJDLAの試験正解です。JDLAが主催するG検定は、AIの全体像を体系的に語れるようになる資格です。累計受験者13万人超で、ビジネス職や管理職に向いています。
C Google Cloud のAIサービスに特化した認定試験G検定の「G」はGoogleではなくGeneral(ジェネラリスト)の意味です。特定のクラウドサービスに特化していません。
D 政府が実施するAI国家試験G検定はJDLA(日本ディープラーニング協会)が主催する民間資格です。国家試験にはITパスポートや情報セキュリティマネジメント試験があります。
Q3. 2024年に新設され、生成AIを開発ワークフローに組み込むスキル証明として注目されている資格は
A PEP検定PEP検定はプロンプト設計の体系的知識を認定する資格で、開発ワークフローへのAI統合とは焦点が異なります。
B AWS Certified AI Practitioner2024年新設ではありますが、AWS上のAI・MLサービス活用が対象です。開発ワークフローへの生成AI統合に特化した資格ではありません。
C GitHub Copilot認定資格正解です。GitHub認定資格の1つとして2024年に新設されました。AIペアプログラミングツールのCopilotを開発ワークフローに組み込むスキルを証明する資格として注目度が高まっています。
D JDLA Generative AI Test生成AIの理解度を測る20分のミニテストで、G検定への足がかりという位置づけです。開発ワークフローとの統合は対象外です。